エステ気分で美容整形をとらえるのは禁物!
美容整形とエステティックは、「美容」という一括りにされがちですが、まったくジャンルが異なるので要注意です。
薬局に行くと、薬のほかに化粧品も扱われていますが、薬は医薬品で、化粧品は医薬部外品ですよね。
これと同じように、美容整形は、「美」を目的とした整形手術ではありますが、あくまでも医療の範疇であり、「美容」とは異なるものです。これに対して、エステティックは痩身や脱毛、リラクゼーションなど、美容に関するサービスを含めたサロンなのです。
美容整形機関では脱毛を行っています。そして、エステティックサロンでもレーザー脱毛が日常的に行われています。ところが、原則として医師免許のない者が脱毛行為をすることは医師法違反なのです。
これは、厚生労働省医政局医事課長名で2001年度に「医師免許を有しない者による脱毛行為等の取り扱いについて」として、医師でなければできない行為3項目が記されました。それは以下の通りです。
1.用いる機器が医療用であるか否かを問わず、レーザー光線又は
その他の強力なエネルギーを有する光線を毛根部分に照射し、
毛乳頭、皮脂腺開口部等を破壊する行為。
2.針先に色素を付けながら、皮膚の表面に墨等の色素を入れる行為。
3.酸等の化学薬品を皮膚に塗布して、シワ、シミ等に対して
皮膚剥離を行う行為。
つまり、「エステティシャンです」と名乗ろうとも、何の資格および免許を持っていなければ、ただの素人でしかないのです。事実、エステティックに関するトラブルも後を絶ちません。
身体に直接触れる仕事である以上、その線引きがきちんとなされていなくては、安心して身を任せることなど危険極まりないのだと、美容整形の客の立場である私たちもしっかり認識しておく必要があるでしょう。